Gorsch Trousersにて候
世の中にはたくさんの良質なパンツ(トラウザーズ)が存在しますが、Gorsch Trousersもその中の一本であることは間違いないでしょう。
その中でも、コレクションの中で唯一定番としてほぼ形を変えず提案し続けているのがこのTwo Intack Wide Trousersです。
デザイナーの鈴木がFRANK LEDERのアシスタントをしていたベルリン時代、友人が履いていたビンテージを参考にして、当時未熟ながらも試行錯誤して型紙を引いて生まれたのがこのトラウザーズでした。
分量感多めのタックを2本とり、内側に倒すことでフォーマルな印象を持たせています。また裾へ向けて程よいワイドさを保ちつつ、緩やかにテーパードしています。股上も深めであり、ヨーロッパヴィンテージ好きのデザイナーらしい、バランス感覚が垣間見れます。
しかしながら、フォーマル面だけでなく、カジュアル感も内包するのがこのトラウザーズのすごいところ。フォーマルとカジュアルを横断した洋服作りを心掛けているGorschらしさが詰まっています。
今シーズンからは、紳士服の定番仕様であるマーベルトもオリジナルで製作し、 取り付けています。外側からは見えないですが、自身にしかわからない内側から見たとき際愛着がわくディテールを好むデザイナーのこだわりです。
引用:
マーベルトとは、主に紳士向けスラックスの内側のウエスト周りにつくパーツで、「腰裏」「ボロ隠し」とも呼ばれます。 本来、スラックス内側の縫い代や裁ち目などを隠す目的で使われていましたが、シャツのはみ出しを防ぐ、履き心地をよくするといった役割・効果もあります。
春夏にはリネンやコットン素材を、秋冬にはウール素材と、どんな生地に対しても雰囲気良く仕上がるのこのパンツですが、今シーズンは生地屋に協力してもらい特別に用意してもらったウールアルパカの素材で仕立てています。
経糸にはウールのやや太めの梳毛、緯糸にはモヘヤのように強いハリのあるチェビオット種の羊毛とふっくらとした膨らみのあるアルパカ糸を交互に打ち込んだ、特別製の生地。この2種類の糸の相乗効果でハリがありながら膨らみと弾力のある独特な風合いを引き出しています。
また緯糸に使用したチェビオット糸は濃度差の大きい2色の糸の撚り合わせ、杢糸状にしており、生地の表面、綾の谷間からその糸が不規則にのぞくことで、ランダムなピンヘッド柄になっています。糸の濃淡によって、見る角度によっても生地色の表情が変わり、光沢もありとても上品な仕上がりとなっております。
(画像では分からないレベルの、非常に繊細で綺麗な仕上がりとなっております)
【Gorsch】
10TR01HPCA
Heather Pinhead Cheviot Wool Alpaca Two Intack Wide Trousers
Brown、Navy
¥55,000
ぜひ一度、店頭で試着してみてください。
探していた理想のパンツ(トラウザーズ)が見つかるかもしれません。
店主:加藤